« 12月ですね。 | トップページ | オペだ! »

ビエンだから

「こんなにひどいと手術するしかないですね。」

「は。手術ですか・・・。」

物心ついた頃から鼻はいつもぐしゅぐしゅだ。詰まったり流れたり、とっても忙しい。匂い?全然わからない。でもず~~~っとそうだから、自分にとってはそういうもんだった。もちろん、耳鼻科にも通った。一年、二年、通い続けたけれど何にも変わらなかった。やっぱりぐしゅぐしゅ。漢方薬も飲んだ。一年、二年、これも変化なし。漢方薬なんてものすっごいまずかった。土瓶みたいなので煮出すのだけど、煮てる間からなんとも言えない匂いが漂う(こういう匂いはさすがにちょっとわかる)。飲んでみるとまた匂いに負けず劣らず、反射的におぇ~っと出したくなる味だった。毎日我慢して飲んでいたけれど、何か変化があったのか、ちっともわからなかった。

診断はアレルギー性鼻炎。人にはいっつも「風邪?」と言われる。最近は「花粉?」ってのもある。鼻呼吸はほとんどなし。なので喉もつらくなる。でも体質なので結局はどうにもできずにそのまま大人になった。そして24歳でとうとう我慢できなくなって国立病院へ出かけたのである。

アレルギー症状も一層ひどくなっていたらしい。だからこそ自分からちょっと大きい病院に行ってみようという気になったのだろう。でもあまりにも自分の一部みたいになっていたので一体何から説明したらいいのかなーなんて思っていたら、ちょっと診察した医者にすぐ言われたのがこの言葉だ。でも鼻炎に手術っていうのが意外でもある。

「あのね、人の体に直線っていうものはないんだよね。」

「はぁ。」そりゃそうだよね。

「で、鼻の中も当然少なからずみんな曲がっている。すると息を吸った時に入った空気が曲がっている所で渦を巻く。普通の人なら平気なその渦が、もうあなたには刺激になってグズグズするようになる。」

「ははぁ~。」

「そこで、鼻の中の骨を削って、その空気が当たって渦を巻くことが減るようにする。つまり、鼻の中の曲がってる部分をまっすぐにしてやるんだね。これはもちろん鼻の内部の骨だから、外からの見た目は全く変わらないでできるよ。」

「・・・・・・。」ほ、ほね?けずるの?

「あと、鼻の中の敏感な粘膜を切る。要するに感じてる部分を切って取っちゃうから、アレルギー反応も減るわけだね。」

「なるほど・・・・・・。」言ってることはとってもよく理解できる。が、しかし想像するとなかなかハードな内容ではないか?

「体質だから変えたり治すことはできないけど、かなり楽にしてあげられるよ。」

これがちょっと効いた。響きが、「楽にしてあげる」なんて言われると安楽○みたいだけど。

「じゃあ・・・お願いします。」

私はその場で手術の予約を取った。結構予約が混みあっていて、手術はちょっと先の真夏になった。

私の鼻は暑い方が楽だ。寒いと完璧にダメになる。でも温度差が一番ダメなので、夏でも暑い外から冷房の効いた室内に入ると途端に詰まってぐしゅぐしゅになってしまう。肌もアレルギー性皮膚炎と子供の頃から言われているが、こっちは寒い方が調子がいいので困ってしまう。暑いと一気にかゆくなるのだ。そして季節の変わり目にはぜんそくが出ていたので、まあ一年を通して何かしら調子が良くて何かしら調子が悪いという感じだった。

夏の暑い日、私は入院した。

耳鼻科は眼科と一緒だった。入院患者はパジャマを着ていなければいけないので、早速新しく買ったパジャマに着替えてうろうろ散歩してみると、上の階の内科や外科の深刻さと比べて、耳鼻科&眼科はわりと平和なことがわかった。

次の日は朝から手術だ。でもだからと言って9時消灯で消されてしまった真っ暗な部屋の中でも、突然そんなに早く寝られるわけもなく、非常口の緑のライトの下で本を読んだ。いつまでも読んでて看護師さんに怒られた。

|
|

« 12月ですね。 | トップページ | オペだ! »

「鼻のハナシ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/145216/4621276

この記事へのトラックバック一覧です: ビエンだから:

« 12月ですね。 | トップページ | オペだ! »